患者様・ご家族の体験談
家族思いの母が突然認知症に、
遠距離介護で支える私の思い
母との電話で異変、「あれ・これ」
多い…もしかして認知症?

―お母さんの認知症に気付いたきっかけは何でしたか
まだ、母が一人で生活できている時に、電話で「んー、あのー、あれあれ」と単語が出てこないことが増えたため気付きました。話せる話題も少なくなり、会話の展開が苦手になったように感じました。コロナ禍で1年程帰省できていなかったのですが、久しぶりに帰った時に綺麗好きな母の部屋が片付いておらず驚きました。骨折の関係で入院した際に、話の辻褄が合わないことがあり、医師から認知症と診断されました。

―お母さんの認知症が原因で困ったことなどを聞かせてください
母は時間感覚がないので、自分で生活のスケジューリングができず、誰かに指示をもらわないと食事などもできません。トイレも自分で行けず、尿意や便意の意思表示も難しい状態です。急激に症状が進行したので、初めはデイサービスの方もどの程度まで介護が必要なのか判断しかねているようでした。 母本人は家から出たがらず、デイサービスや介護施設への入所を嫌がっていますが、私たちの都合でそうしなくてはなく心苦しいです。施設での単純作業なども子ども扱いされているように感じていて、リハビリ・認知症進行予防のためとは分かっていても本人のプライドが許さないようです。 母は名古屋市在住ですが東京に比べ、夜間介護、自費ヘルパー、施設等の介護サービスが少ないため、もう少し多様なサービスがあれば本人の希望に沿った暮らし方ができるのにと歯がゆい気持ちです。
次の話へ
『共に介護する妹とこまめに意識共有、でも人に話せない悩みも…』